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fnmからVoltaへ乗り換える理由と手順

Node.jsのバージョン管理ツールとして人気のある「fnm(Fast Node Manager)」から「Volta」への乗り換えを検討している方に向けて、両者の違いと移行手順、そしてVoltaを選ぶべきケースについて解説します。

fnmとVoltaの比較

項目 fnm Volta
開発言語 Rust Rust
速度 非常に高速 高速(shim機構でわずかに遅い場合あり)
Node.jsバージョン管理 あり あり
package.json 連動(volta フィールド) なし あり(pin で自動記録・使用)
package.json の engines 読み取り なし あり(CIや警告用途)
.node-version / .nvmrc 対応 あり(自動切り替え対応) あり(読み取り対応。ただし自動 pin ではない)
グローバルツールのバージョン管理 なし(npm -g をそのまま使う) あり(volta install で固定・再現可能)
再現性のあるCI環境構築 やや工夫が必要 容易。package.json の volta フィールドを使用
シェル統合のしやすさ 手動設定あり(シェルrcへの追加必要) 自動設定(インストーラが対応)

Voltaを選ぶべきケース

以下のようなケースでは、Voltaへの乗り換えが強く推奨されます。

  • CI環境でpre-commitやlint-stagedなどを実行している
  • Node.jsやnpmのバージョンをpackage.jsonで明示している
  • チーム開発でツールのバージョン差異によるトラブルを防ぎたい
  • グローバルにインストールしたツールをプロジェクトごとに固定したい

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XAMPP for Windows における SSL 有効化手順

ローカル開発環境の XAMPP に HTTPS 通信を導入するための、Windows 10/XAMPP 8.2.12 環境での手順を整理して解説します。

事前に準備するもの

  • Windows 10 環境
  • XAMPP 8.2.12
  • Git(Git Bash を利用することを想定しています)
    Git 公式サイト

PHP の OpenSSL 拡張を有効化する

PHP の設定ファイル C:\xampp\php\php.ini を開き、以下の行を見つけてコメントアウトを外します。

extension=php_openssl.dll

これにより、PHP 経由で SSL 証明書に対応できるようになります。

Apache の SSL 用 Virtual Host を設定する

Apache 設定ファイル C:\xampp\apache\conf\extra\httpd-ssl.conf を編集して、HTTPS 通信を受け入れる仮想ホストを追加します。

<VirtualHost *:443>
    DocumentRoot "C:/xampp/htdocs"
    ServerName localhost
    SSLEngine on
    SSLCertificateFile "conf/ssl.crt/my-server.crt"
    SSLCertificateKeyFile "conf/ssl.key/my-server.key"
</VirtualHost>
  • ServerName は用途に応じて変更可能です。
  • DocumentRoot のパスも実際のプロジェクトディレクトリに合わせて調整してください。

動作確認

ここまでの段階で、https://localhost にアクセスすれば、警告は表示されますが強制的にページを表示させることができます。
しかしまだ証明書を作成していないので、セキュリティ保護なしの状態でページが表示されます。

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PowerShellのバージョン確認方法

$PSVersionTableコマンドで確認することができます。

PS C:\> $PSVersionTable

Name                           Value
----                           -----
PSVersion                      5.1.19041.5848
PSEdition                      Desktop
PSCompatibleVersions           {1.0, 2.0, 3.0, 4.0...}
BuildVersion                   10.0.19041.5848
CLRVersion                     4.0.30319.42000
WSManStackVersion              3.0
PSRemotingProtocolVersion      2.3
SerializationVersion           1.1.0.1
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Node.jsバージョン管理ツール「fnm」の導入

プロジェクト毎にNode.jsのバージョンを管理したいときに便利なツール「fnm(Fast Node Manager)」の導入方法をご紹介します。
他にも同様のツールがありますが、導入のしやすさと定期的にメンテナンスされているという点で「fnm」を選択しました。

https://github.com/Schniz/fnm

Chocolateyをインストール

まずはfnmの導入に必要なパッケージマネージャー「Chocolatey」をインストール
https://chocolatey.org/install

PowerShellを管理者として実行し、以下のコマンドを実行

Set-ExecutionPolicy Bypass -Scope Process -Force; [System.Net.ServicePointManager]::SecurityProtocol = [System.Net.ServicePointManager]::SecurityProtocol -bor 3072; iex ((New-Object System.Net.WebClient).DownloadString('https://community.chocolatey.org/install.ps1'))

インストールできたか確認してみましょう。

choco -v
> 2.4.3

fnmのインストール

早速fnmをインストールしてみます。

choco install fnm -y

プロジェクトごとに指定されたNode.jsのバージョンを使うというPowerShellで実行するコマンドをPowerShellの起動スクリプトに追記します。
起動スクリプトが存在しない場合は新規で作成します。

fnm env --use-on-cd | Out-String | Invoke-Expression

起動スクリプトのパスは$profileと入力すると表示されます。
例)Windows10 PowerShell5.1の場合

> $profile
C:\Users\{username}\Documents\WindowsPowerShell\Microsoft.PowerShell_profile.ps1

正常にインストールが完了したか確認

fnm -V
> fnm 1.38.1

又、wingetというWindowsのパッケージマネージャーを使ってもインストールすることができます。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows/package-manager/

fnmのインストール

winget install Schniz.fnm

公式サイトにもwinget+fnmを使ったインストール方法が記載されています。2025/03/10時点
https://nodejs.org/ja/download

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CSVにダブルクォーテーションを簡単に付けるには

CSVファイルで各カラムがダブルクォーテーションで括られていないことがたまにあります。
そんな時、皆さんどうしていますか?
私はテキストエディタでカンマ「,」を「”,”」に置換し、行の先頭と末尾にダブルクォーテーションを付ける・・・ということをいちいちやっていました。
しかし、PowerShellのコマンドを使えば、一発で簡単にダブルクォーテーションを付けることが出来るようなのです。

コマンド例はこちら

Import-Csv -Path "C:\source.csv" -Encoding Default | Export-csv -Path "C:\destination.csv" -Encoding Default -NoTypeInformation

インポートしたCSVの内容をパイプでエクスポート側に渡す、という動作になります。

オプションについて
Encoding 既定値(Default)はutf8NoBOM
ASCII, BigEndianUnicode, BigEndianUTF32, OEM, Unicode,
UTF7, UTF8, UTF8BOM, UTF8NoBOM, UTF32
NoTypeInformation TYPE情報ヘッダーをエクスポートしない

変換元のCSV

ColumnA,ColumnB,ColumnC
1,Ipsum,Sed
2,Magna,Est
3,Clita,Stet

変換後はこのようになります。

"ColumnA","ColumnB","ColumnC"
"1","Ipsum","Sed"
"2","Magna","Est"
"3","Clita","Stet"

但し、数値のカラムに対してもダブルクォーテーションが付けられるので、そこは我慢するしかないようです。

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